痛みの話Q&Awhat symptom
ベーカー嚢腫
ベーカー嚢腫って何? (べーかーのうしゅ)
膝の裏側に水が溜まる疾患です。膝の周りにはいくつかの滑液包があります。膝の裏側の滑液包に炎症が起って、腫れる疾患です。
50歳代以上に多く、変形性ひざ関節症に合併して膝関節腔と交通しているものもあります。水の流れは、チェックバブルによって、膝関節腔からベーカー嚢腫への一方通行が多い様です。交通の有無は関節造影法で検査することができます。
症状は?
膝の裏側に卵の大きさ位の、触るとプヨプヨした腫れがあります。
痛みはさほど無く、膝の裏の不快感や正座や和式トイレで緊張感がでます。
治療法は?
注射針で溜まった水を抜きます。水は少しネバネバした黄色で、約10~20mlになることもあります。水を抜いた後、同じ注射針からステロイド剤の注射をします。数回注射をしても治らないものは、手術をして滑液包を取り除く事もあります。
又、関節腔と交通のあるものは、変形性ひざ関節症の治療が必要です。
滑液包炎(かつえきほうえん)
滑液包は、関節のまわりにある袋状の組織です。この滑腋包には少量の滑液が入っていて、関節運動による組織の摩擦を軽くして、関節の動きをスムーズにする役目を持ちます。
軽い打撲や摩擦などが原因で、この滑液包が炎症を起こしたものが滑液包炎です。黄色い滑液が溜まって腫れ、不快感、圧迫感がでます。
膝関節、足関節、肘関節、アキレス腱の周辺などに多くみられます。肩関節や股関節では、チョークの粉の様な石灰化物が滑液包の中に入ることがあり、強い痛みの原因になります。