痛みの話Q&Awhat symptom
変形性股関節症
変形性股関節症って何? (へんけいせいこかんせつしょう)
主な症状は歩行時の股関節の痛みです。
股関節の関節軟骨がすり減り、進行すると骨が変形して、痛みのため歩行が困難になる病気です。
どうして起るの?
原因の判らない一次性と先天性股関節脱臼などに続発する二次性変形性股関節症があります。
ほとんどは二次性のものです。
症状は?
初期は立ち上がり、歩き始めに股関節に痛みが出て、歩行すると楽になります。
進行期になると歩行や動作時に股関節が痛くなり、靴下を履いたり、足の爪を切ったり、正座や和式トイレが困難になります。
末期になると、股関節を伸ばせなくなり膝頭が外側を向き、痛みのために歩行が制限されます。
治療法は?
初期の股関節症では水中歩行や水泳などで、股関節周辺の筋力を増強します。理学療法で股関節を温め、動かす運動をします。痛みの強いときは、消炎鎮痛剤の服用や外用薬が有効です。
進行期から末期股関節症では、年齢、症状、レントゲン所見等を考慮して、手術をすることも少なくありません。
進行期股関節症では、
寛骨臼回転(かんこつきゅうかいてん)骨切り術
キアリ骨盤骨切り術
大腿骨内反(ないはん)又は外反(がいはん)骨切り術
などを症例を選んで行います。
末期の股関節症では、
人工骨頭挿入術
人工股関節置換術
などが行われます。
いずれにしても、股関節の手術は輸血(自己血輸血)を必要とする様な大きい手術となりますが、手術後は歩いても痛みは無く、日常生活は大変楽になります。股関節手術を多く経験している先生に相談されるとよいでしょう。
注意することは?
ダイエットに心掛け、筋力強化訓練を続けましょう。杖を使うことも良いでしょう。
それぞれの運動をゆっくり、朝夕5回無理しないで続けましょう。